S.B.S. Salesforce技術ブログ

教えて921さん!

入力規則を設定しよう!

こんにちは、Nambuです。今回は入力規則について説明したいと思います。入力規則を使いこなせるようになると登録されるデータの質の向上に繋がります。

入力規則とは

入力規則は名前の通り入力されるデータに対するルールのことです。入力規則が設定されていると、レコードを保存するときに保存前に入力データが規則に書かれた基準を満たしているかどうかのチェックが行われます。そして、規則の条件式と比較してTrueが返ってきた場合は無効な値があるということになりエラーと判断され、保存できません。Falseが返ってきた時のみ保存できるようになります。
また、入力規則の注意点として1つのオブジェクトに複数の入力規則が設定されている場合、1つの項目でエラーとして引っかかったとしてもそこで止まるのではなく、他の入力規則もチェックされた後に全てのエラーメッセージが同時に表示されます。

入力規則の使い方

それでは実際に2つの入力規則を設定してみましょう。1つ目に作成する入力規則は取引先オブジェクトの住所(請求先)の国名への入力を日本、アメリカ、イギリスのみに制限するものです。2つ目に作成する入力規則は乗り物オブジェクトで納入日が入力されている場合は購入者も入力しないと保存できなくするものです。
まず、入力規則を設定するときはオブジェクトマネージャーで設定したいオブジェクトを開き、左のメニューバーをスクロールして入力規則を選びクリックします。すると、今までに作成した規則が表示されるので編集するときはルール名をクリックし、新規作成するときは右上の新規ボタンを押します。 新規を押すと設定画面に移動するので最初にルール名、有効のチェック、説明を入力します。実際にルール名を付ける時には後から見直す場合や他人が見る場合も何をしているのかわかりやすいように付けます。有効のチェックはオンにしておかないとせっかく作った規則が働きません。説明にはどのような動作をする入力規則なのかを記述します。 次にエラー条件式を設定します。1個目の条件は関数IF()を用いて作成します。BillingCountryの値が日本でもアメリカでもイギリスでもない時に条件式がTrueになるようにします。
自分の作成した式が構文的に正しいかどうかを判断するときにはエディターの左下にある「構文を確認」を押します。すると、問題がない時は「エラーが見つかりませんでした」と表示され、間違いがあるときはその箇所に応じたエラーメッセージが表示されます。ここで注意が必要なのはあくまでもこのボタンでチェックできるのは構文であり、自分の作りたい条件になっているかどうかを確かめてくれるわけではないということです。 項目を挿入するときはエディターの左上の「項目の挿入」を押して差し込みたい項目を選び、挿入を押します。もちろん項目名を覚えているのであれば挿入を使わずに直接打ち込んでも問題ありません。
また、入力規則を作成しているオブジェクトの項目だけではなく組織情報やユーザ情報などの項目を挿入することも出来ます。 演算子を挿入するときはエディター上にある「演算子の挿入」をクリックして任意の演算子をクリックします。 関数を挿入するときはエディターの右にある関数のリストから挿入したい関数を選択してクリックし、青い選択状態になったら「選択した関数を挿入」をクリックします。 条件式が設定出来たら最後にエラーメッセージと表示場所を設定します。このメッセージも分かりやすいものにしておかないと利用者がなんでエラーになったのかわからなくなってしまいます。
また、エラーメッセージを表示する場所を設定することも出来て項目を選べば実際にエラーが起きた項目のすぐ下にメッセージを表示することができます。 それでは実際にレコードを作成してみます。仮に今回の入力規則で許していない国名を入力すると保存ボタンを押したときに「問題が発生しました。」という吹き出しが出てきて保存が出来ず、先ほど設定した項目の下にエラーメッセージが表示されます。 次に入力規則で許した国名を入れると保存ができて、レコードも作成されました。 それでは続いてもう一つの入力規則も作ってみたいと思います。 今回の条件式では1で使ったIFとは別の関数であるNOT()とISBLANK()を使用します。NOT()はカッコ内のTrueをFalseにFalseをTrueに変換します。ISBLANK()はカッコ内の項目が空かどうか判断し、空であればTrueをそうでなければFalseを返します。
今回2つの入力規則で3種類の関数を使用しましたが、他にも使える関数はまだまだたくさんあります。種類と詳しい説明が知りたい場合は以下のHELPページを読んでみてください。

help.salesforce.com

help.salesforce.com

今回はエラーの表示場所を項目の下ではなくページ上部にして保存してみます。 すると、エラー入力の時に表示されるエラーメッセージの位置が先ほどの例とは異なることが分かると思います。その時の使い勝手によって適宜表示場所は使い分けましょう。


今回はこのくらいで、また会いましょう!